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久しぶりの鹿児島へ [日常]

帰ってきてから,もう1週間経ってしまいましたが,父方の祖父の三十三回忌法要でした。
この前行ったのは,同じく父方の祖母が亡くなって,その初盆(百か日も同時期)でした。
両親は年に一度くらいは帰っているのですが(特に父親は,同窓会もあるようで),私は計算してみると12年ぶり。「跡取りなのに!」と怒られそうです。

父親の実家は,鹿児島空港からさらにバス&車で2時間ほどの南さつま市にあります。
金曜の朝,金沢駅からサンダーバードで新大阪へ向かい,新大阪からバスで伊丹空港へ。そこから鹿児島空港へ飛びます。鹿児島空港からは,父親の実家の最寄り駅の枕崎まで空港特急バスに乗るのですが,私が乗った飛行機が鹿児島空港へ着く5分前に出て,その次は1時間半後。
今回は,私の10分ほど後に羽田から着く両親と,私のもう1本後の飛行機で伊丹から来る叔母と,鹿児島空港で待ち合わせでした。どうして伊丹から叔母と一緒でなかったかというと,私はANAのマイレージがあるからそっちで飛び,叔母はJALで来たという違い。どっちみち,バスがないので,叔母が来るまでこっちも空港から動けません。
無事に全員そろったところで,バスの切符を買って出発。枕崎までは,伯母といとこが迎えに来てくれていました。今回お世話になる伯父の家に着いたのが7時半すぎ。朝家を出てから10時間が経過していました(笑)。

翌日は特にすることもなく,子どもの頃から鹿児島へ来たらやっていたとおり,朝起きたらお仏壇にお線香を上げ,その後,朝ご飯の前にお茶の時間があって,それから朝ご飯。
日が高くなると暑くなってかなわないので,午前中の内にお墓参りに行きます。とは言うものの,朝一からもう日差しがあればじりじりと暑くなってくる感じなのですが。
伯父の家も祖母の家もお墓も,全部歩いて行ける距離で,それぞれ5分足らずで行き来可能です。お墓に行ってみて驚いたのは,あちこちお墓がなくなっていたことでした。お寺に永代供養を頼んでお墓をたたんでしまっているのです。高齢化と過疎化が進む土地では仕方のないことなのでしょう。
お参りと掃除を済ませて,その後,祖母の家へ移動。子どもの頃はもっと高いと思っていた石積が思いの外低かったり,祖母の家まで上がる坂はもっと長いと思っていたのが,大人の足では数歩に過ぎなかったり。
祖母が亡くなってからは住む人がないので,家の手入れも大変らしく,すでに木造の小さな物置(祖母が農具とか籠とかをしまっていた)と,ブロックとコンクリでできた五右衛門風呂の建物は取り壊してありました。母屋と大きな納屋(父が子どもの頃は牛だか馬だかをつないでいたそうです)は残っていますが,母屋は外から戸を打ち付けてあって入れません。納屋には,泊めてもらっている家の伯父が畑の道具をしまっていました。祖母がいろいろ植えていた小さな花壇には何もなく,納屋の横にあった木も伐ってしまってありました。この納屋の前に祖母が座って,せっせとらっきょうをむいていたのを思い出します。とにかく,母屋と納屋だけでもと,何枚か写真を撮りました。
そこからまた伯父の家まで戻る途中に,伯父の畑があり,そこにはおくらとかへちまとかにがうりが植えてあります。その奥にはこんなものも。“フォックスフェイス”というナス科の植物ですが,初めて見ました。墓花として供えている家が何軒かありました。へちまは,たわしになるのとは違う種類のものらしく,味噌汁などにして食べられます。お昼ごはんにも出てました。

翌日は朝から身支度を調えてお寺へ。宗派は浄土真宗です。父の実家の法事は,昔からお経が3回(お焼香も3回)。いわゆる三部経です。2回目のお経が終わると,なぜかお茶の時間があります。そして3回目のお経が終わってから,短いお説教があって終了。ざっと2時間少々です。朝から山の方に黒い雲が見えて蒸し暑かったのですが,ちょうど2回目のお経が終わる直前ぐらいに,すさまじい土砂降りに。空気がひんやりと涼しくなりました。
ところが,お説教が終わって帰る頃にはもう元通りの日差し。涼しくなったのはほんの一瞬でした。
その後は,近くの集会場を借りて席を設け,折り詰めをつまみながら談笑。適当なところで伯父の家に移動して二次会。

月曜日。近所の親戚の家にお線香を上げに行った後は,枕崎の漁港の近くにある南薩地場センターへ。かつおみそや枕崎紅茶を買い,お土産に。
午後は,子どもの頃海水浴に行ったところへ。さすがに海水浴の準備はしていないので,写真を撮りに行っただけですが,ここもずいぶん様子が変わっていて驚きました。10年間来ていないというのはこういうことなんだなあ,と実感。
その日の晩は,父親が同窓生たちと飲むというので,伯父と二人で酒盛りです。
こちらの人,特に父親と同年配の人は,ビールをあまり飲みません。「そつを飲まんか」と言われます。「焼酎を飲みなさい」という意味。“そつ”は“焼酎”のことで,ほとんど芋焼酎です。コップ7分目ほどまでお湯を注いでおき(夏でもお湯です),そこにコップの縁ぎりぎりまで焼酎を注ぎます。
私は酒が弱いので,8分目までお湯です。以前はほとんど飲めなかったのですが,なぜか今回は飲めちゃったのですよねえ。しかも,途中で7分目までお湯にしましたが,それでも平気。かなりいい気持ちでした。
ちなみに,到着した金曜の夜から4日間,焼酎を飲まない日はありませんでした。

火曜の朝は9時に枕崎を発ち,自宅に帰り着いたのは6時頃でした。

子どもの頃は,鹿児島に行くと父親や祖母の話す鹿児島弁はまるっきり外国語で,祖母に何か言われても,いったい何をすればいいのやらわからず,父親に通訳してもらうこともありました。今回は,昔ほどちんぷんかんぷんでもありませんでしたが,100%わかったとも言えず。
しかし,話す相手と言えばたいてい鹿児島弁という日を数日過ごしたら,私の方も語尾に微妙な鹿児島イントネーションがついてしまい,こちらへ戻ってもそれが数日続きました。
大学の同僚の先生に鹿児島生まれの人がいます。久々に生の鹿児島弁を耳にしてわかったのですが,その先生の話す言葉には,やっぱり鹿児島弁が残っているのです。その先生が話す「~なんだよ」という肯定文の「なんだよ」の部分が,何となく独特だなあと思っていたのですが,それがまさに鹿児島弁のアクセントでした。

慌ただしく行って帰ってきた5日間ですが,手元のかつおみそと枕崎紅茶で,しばらく鹿児島を味わいたいと思います。
タグ:鹿児島
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