１．きっかけ 【ノマドの記録】

このブログにも書いた通り，ちょうど２週間前，４年あまりの相棒だったエスクード・ノマドV6から，SX4にクルマを乗り継ぎました。そのノマドとの遭遇から手放すまでのお話です。

エスクードは，RAV4やパジェロ・ioの先駆けになったクルマです。中でも５ドアワゴンのノマドには，ずっと乗ってみたいと思っていました。
しかし，ノマドのデビュー当時，私はまだ大学生。学生の身で手が出せるクルマではなく，雑誌や国産車を紹介するムックで眺めるだけ。買えるあてもないのに，それでも楽しかったのです。院生時代，先輩が1600ccのノマドに乗っていたので，助手席に乗せてもらったこともありました。

エスクードに乗り継ぐ前に乗っていたのは，ダイハツ・ムーヴZ4（E-L610S）。5MTのパートタイム4WDでした（パートタイム4WDは，マニュアル車のみの設定だった）。
ちょうど３回目の車検を終えた2003年の夏頃から，このクルマに，少しずつガタが目立ち始めました。タイヤの高さまで積もるような大雪が何回かあったりして，やはりクルマを傷めてしまったのでしょう。走行距離も伸びてきて，いよいよ次の車検にはだいぶお金がかかりそうだな～，と思っていたのです。

秋になって，非常勤講師の仕事も後期の講義に入った頃，TVCMを観て，石川県産業展示館で開催されていた中古車フェアに行ってみました。それまで乗り替えを考えたこともなかったので，このCMも気にしていなかったのですが，意外と頻繁に流れていました。参加する中古車ディーラーが入れ替わりながら週末ごとに開催されているようでした。
産業展示館には屋内展示場が４棟あって，その中の１棟に中古車がびっしり並べてありました。しかし，当時私は非常勤講師の身でしたから，高いクルマは買えません。しかし，値段が安くなると，今度はあまり興味がわくクルマがない。その日は，そのまま冷やかし半分で帰りました。
そうやって，数回に渡って産業展示館のフェアを訪れたり，産業展示館の近くの中古車販売店に出向いたり，帰り道の途中にあるスバルの中古車展示場を覗いたりしたものの，なかなかピンと来るクルマには出会えずじまい。
ちなみに，このとき出向いた中古車販売店の一つでタイヤ預かりサービスをやっていることを知り，今も利用しています。

なかなか目当てのクルマが見つけられない中，何回目かの中古車フェアで，１台の三菱RVR・スポーツギアXを見つけます。価格・程度ともなかなかよさげ。そこの業者の営業マンの名刺をもらって帰りました。
それでも，まだ購入の決断ができず，結局数週間後にまた産業展示館の中古車フェアを訪れました。そこで１台のクルマが目に留まりました。

白いエスクード。

V6-2500ccのエンジンを積んだTD61Wでした。
さすがに2500ccは買えないと思いましたが，その姿に学生時代の思い出が蘇ってきたのです。

自分は，このクルマに乗りたかったのではなかったか。
しかも，今なら，それが実現できる値段になっているのではないのか。

当時のエスクードは，やや丸みを帯びたデザインの２代目にスイッチしていましたから，私が乗りたかった角張ったデザインの初代ならば，それなりの値段で手に入るのではないかと思ったのです。
その日，大量に並べられた中古車の中に，初代エスクードは，このV6-2500を含めてほんの数台だけだったように記憶しています。しかし，それを目に留めたことで，本格的にエスクードの情報収集を始めることになったのでした。